中卒底辺から見たこの世界

貴方の心の隙間に刺さる至高の独り言。※このブログの内容は概ねフィクションです

ざ、ノンフィクション底辺中卒のとある日。中学時代編①~O川君という男~

クラスに一人は居るタイプ
陽キャとも陰キャとも言い難い
誰かと群れたり仲良くしたりは基本的にはしない
かといっていじめられたりしている訳でもない
たまに話しかけるとちょっと面白い独特な返しをしてきたりする
でも友達はいない
見た目は東大一直線の主人公
現代風に言うと電波少年に出ていた坂本ちゃん
端的に言うと一匹狼である・・


休日に一度彼と遭遇した事がある
溜まり場になっていた友人宅のすぐ近くのコンビニに彼は居た
雑誌コーナーで少年ジャンプを立ち読みしていたのだ


学校以外でO川君を見たのはもちろん初めて
まるでレアなポケモンをみつけたようなワクワク感で僕の胸は高鳴った
「うぃ~^^なにジャンプなんか読んじゃってんの?ニヤニヤ」
思わず輩っぽく声をかけてしまった


「あ?・・・なんだよぉ!!?(恥ずかしそうに、あ、佐藤だという表情)
ジャンプぐらい俺だって読むよぉ・・(照れ笑いしながら)」
O川君もびっくりしている


「そっか^^ま、頑張って!」
何を頑張れというのか、それ以上話すことも無いのでニヤニヤしつつ僕はコンビニを去った



これはそんな感じの中学2年生の僕のクラスメイト、O川君にまつわるエピソード・・



その日、僕のクラスは理科の授業、理科室で実験だった
正確には何の実験だったかは覚えていない
まあよくある実験だったと思う


僕はO川君の後ろの席に座っていた
実験の班は仲良い同士の3人か4人で組んでいたと思う
僕も仲の良いクラスのお調子者と同じ班だった


アルコールランプを使って何かを何かをする実験
まあすごく単純な実験だった


僕の班はすぐに飽きたのだ
アルコールランプに火を点けるのに使うチャッカマンが1班に1つ配られていた


実験に飽きた僕はチャッカマンをカチカチしながら同じ班の友達とダラダラとお喋りに興じていた


「マザーテレサ死んだらしいよ?」
「え!?まじ!?まじーじゃん!マジーテレサじゃん!!」
「ぎゃっはっは!!」


そんな会話はしていないがそんな感じでくっちゃべっていた


お喋りも一段落ついたころ、カチカチしていたチャッカマンを見て僕は思いつく


(おい、ちょっと見てろ)
(なんだなんだ?)
(いくぞ)カチッ


僕はおもむろに前の席にいるO川君の後頭部の手前に、火の点いたチャッカマンを近づけた



・・・・「なんかあったけーなぁ!!?」


O川君が言葉を発した
僕等は必死に笑いをこらえている


再び火を近づけてみる、カチッ



・・・「やっぱあったけーよぉ!!(頭をこすりながら)」



「ぎゃっはっは!!」
あ、思わず吹き出してしまった


「おい!?お前らなんかしただろぉ!?(僕等のほうに振り向きながら)」


ヤバい、完全に疑われている
僕等は必死に作り笑い、いや本気笑いをしながら
「え!??どうしたどうした!?なんもしてないけど!??プププ」


もう完全にバレているが全力で誤魔化した


「んもぉ~・・・ふざけんなよぉ?なんなんだよぉ・・・」



ホッ・・・どうやら許されたようだ
僕等はお互い目を合わせ再び笑いをこらえた



それから1分・・いや2分くらい経っただろうか・・
僕は、さっきのO川君のリアクションをもう一度観てみたい・・・
そう、欲してしまったのだ。本能が


カチッ


僕等の希望の炎は再びそこに現れた
無言でアイコンタクトを取る


(いくぞ・・・・)
(ああ、いつでもいいぜ)


そっと火を近づけた


さっきよりも近く


さっきよりも深く


極限まで


O川君の後頭部へと!



ボボボッ!ボボボワァ~ン!!!
ヤバい!火を近づけすぎてO川君の後頭部
坊主の伸びかけの後頭部に
引火してしまった!!!


「うわぁッチッッッ!!!!!!!!バサバサバサ!(必死に後頭部をこすりながら)」


これはヤバい!
そう感じながらも僕等は間髪入れずに
「ギャハハハハハハハ!!!!」
大爆笑してしまったのだ


無理もない、O川君の後頭部に引火した炎の挙動が面白すぎたのだ


「ジ、ジーパンのアレ!!ギャハハ!!新しいジーパンに火を付けた時のアレェェ!!!」


そう、新しいジーパンをライターで燃やした時に起こるアレが起こったのだ!
炎が鯉の滝登りのようにボボボボッとなるアレが起こり、僕は怒り狂うO川君に謝る前に
思わずツッコんでしまったのだ


すぐさま僕は謝った
「ごめんごめーん!燃やすつもりは無かったんだ!!まじまじ!!!」


O川君はもちろん許してくれない
「フザッケンナヨォ!!おまえ・・・この・・・先生に言ってくる!!!!」


ヤバいヤバい!
「ちがっ!まじで燃やすつもりじゃなかったんだって!!!許して!!」
僕は必死に謝った


が、後頭部を燃やされて許す人間など居ない
僕の願いは届かず、O川君は理科の担当先生であるE嶋先生の元へ走っていった


「せんせぇ~!!佐藤に頭燃やされましたぁ~!!」


嗚呼・・終わった・・・・


「はぁ?なに?何言ってるの?」
E嶋先生は別の生徒に実験の指導をしながらO川君の言葉に耳を傾けた


O川君が繰り返す
「だからぁ~、佐藤がチャッカマンで俺の後頭部を燃やしたんですよぉ~(必死)」


いぶかしげな顔をしながらE嶋先生が



「燃やされる方が悪い!!
                           先生いま忙しいの!!!!!」




・・・・なにが起こったんだ?
僕等はもちろん、周りで一部始終を観ていたクラスメイト達までもが目を丸くしている


助かったのか?そう考えると同時に


え?いいのそれで?
そんな気持ちが込み上げてきた


そう思うと同時に同じ班の奴等と目を合わす



・・・・「ギャッハッハ!!!」



数日後、コンビニでニコニコしながらジャンプを読むO川君がそこにはいた。


本当にごめんな・・・本当に・・・



この機会に言わせてもらいます


教職者は頭がおかしい人が多い!!!


是非、社会経験というか、大学卒業後にすぐには教員になれない
一般企業なりなんなりでそれなりの経験を積んでから


いわゆる普通の道徳的価値観を備えている、備えているであろう人生経験を
積んでいる者にこそ教員資格を与えるというシステムというか、制度というか
そんな感じにして頂きたい。


今回登場した先生はたまたまE嶋先生でしたが
僕の通っていた中学校には頭のおかしな先生が沢山いました


英語の先生は名前が栗田だったので“クリちゃん”という愛称で生徒に親しまれていました


朝、クリちゃんに会うと
「クリちゃんおはよう!!」
と挨拶するのですが


「グッモーニン!ミスター佐藤!!」
とニッコニコで返してくるのです


もう頭がおかしいでしょう?
クリちゃんと呼ばれることに何の疑念も抱いていないのです


いや、もしかしたら理解って(わかって)いながら受け入れていたのかもしれません・・


話がそれてしまいました


とにかくO川君のような辛い思いをする生徒が今後一人でも減らせたら!!
それだけが僕の願いです

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